大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

浦和地方裁判所 昭和60年(わ)652号 判決 1985年7月30日

本店の所在地

埼玉県比企郡嵐山町大字菅谷六二六番地一五

株式会社 山王会館

(右代表者代表取締役 根岸良雄)

本籍

埼玉県比金郡嵐山町大字菅谷九六番地

住居

同町大字菅谷六二六番地一五

会社役員

根岸良雄

昭和一九年四月三日生

右の者らに対する法人税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官谷川徹三出席のうえ審理して、次のとおり判決する。

主文

被告人株式会社山王会館を罰金三六〇〇万円に、被告人根岸良雄を懲役一年に、各処する。

この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告会株式会社山王会館(以下「被告会社」という。)は、埼玉県比企郡嵐山町大字菅谷六二六番地一五に本店を置き、パチンコ遊戯場の経営等を目的とする資本金一一〇〇万円の株式会社であり、被告人根岸良雄は、被告会社の代表取締役としてその業務全般を統活しているものであるが、被告人根岸良雄は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、売上の一部を除外する方法により所得を秘置した上

第一  昭和五六年四月一三日から同五六年一〇月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二三六一万九四八〇円(別紙修正損益計算書(一)参照)であったのにかかわらず、同年一二月二九日、埼玉県東松山市箭弓町一丁目八番一四号所在の所轄東松山税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が三五九万六三五円で、これに対する法人税額が一〇七万七〇〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額九三六万円と右申告税額との差額八二八万三〇〇〇円を免れ、

第二  昭和五六年一一月一日から同五七年一〇月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億六四二七万四八九三円(別紙修正損益計算書(二)参照)であったのにかかわらず、同年一二月二九日、所轄東松山税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が九四一万七三七七円で、これに対する法人税額が二七四万二二〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額六七六七万六四〇〇円と右申告税額との差額六四九三万四二〇〇円を免れ、

第三  昭和五七年一一月一日から同五八年一〇月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億七七五八万一三九九円(別紙修正損益計算書(三)参照)であったのにかかわらず、同五九年一月四日、前記東松山税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が三〇八万六一七円で、これに対する法人税額が二八万六九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額七二九八万六九〇〇円と右申告税額との差額七二七〇万円を免れたものである。

(証拠の標目)

一  被告人根岸良雄の当公判廷における供述

一  同被告人の検察官に対する各供述調査

一  収税官吏の同被告人に対する各質問てん末書

一  山﨑昌枝の検察官に対する供述調査

一  収税官吏の同女に対する各質問てん末書

一  収税官吏作成の各調査書

一  東松山税務署長作成の「証明書」と題する書面

一  検察事務官作成の電話録取書

一  浦和地方法務局小川出張所登記官加藤光夫作成の法人登記簿謄本

一  収税官吏作成の各脱税額計算書

(法令の適用)

被告人根岸良雄の判示各所為は、いずれも法人税法一五九条一項に該当し、所定刑中各懲役刑を選択し、以上は、刑法四五条前段の併合罪であるから同法四七条本文、一〇条により最も犯罪の重い伴示第三の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で被告人根岸良雄を懲役一年に処し、情状により同法二五条一項によりこの戴判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。

被告人根岸良雄の判示各所為は、いずれも被告会社の業務に関してなされたものであるから、被告会社については、法人税法一六四条一項により同法一五九条一項の罰金刑に処すべきところ、情状により同法一五九条二項を適用し、以上は、刑法四五条前段の併合罪であるから、同法四八条二項により合算した金額の範囲内で被告会社を罰金三六〇〇万円に処することとする。

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 金山薫)

別紙(一) 修正損益計算書

株式会社 山王会館

自 昭和56年4月13日

至 昭和56年10月31日

<省略>

別紙(二) 修正損益計算書

株式会社 山王会館

自 昭和56年11月1日

至 昭和57年10月31日

<省略>

別紙(三) 修正損益計算書

株式会社 山王会館

自 昭和57年11月1日

至 昭和58年10月31日

<省略>

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例